ニュースレター「サンゴ礁の自然環境」

2017年8月号

沖縄の海の現在と未来

2015年12月号

沖縄のカブトガニは夢か幻か

写真:約4,500個のサンゴが立ち並ぶ風景は圧巻、またライトによる陰影も趣を感じます。 最後に 沖縄のサンゴ礁だけでなく、全ての環境問題は予断を許さない状況にあります。しかしながら、これといった具体的な解決策はないのが実情です。今回のアート展ように環境問題について取り扱った芸術作品は視覚的なインパクトがあり、直感的にわかりやすく、メッセージ性が高いものです。一方で、科学的な研究は環境問題について正確な知識を蓄積します。各分野の長所を生かした総合的な環境問題に対する取り組みは強い求心力を持ち、抜本的な解決に向けての推進力になるのではないでしょうか。 脚注 ※1 [参考資料]2014-6年のエルニーニョ現象について. 国土交通省. 2017年8月21日閲覧. ※2 西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について(お知らせ). 環境省. 2017年8月21日閲覧. ※3 LIVING BLUE PLANET. WWF. 2017年8月21日閲覧. ※4 Okinawa Seaside Laboratory@okislab. httsps://www.facebook.com/okislab/ 執筆者 網田 全
沖縄の海の現在と未来
夏到来・・・! 8月といえば夏真っ盛り、沖縄においては観光のメインシーズンであり、多くの観光客で賑わっています。目も眩むほどの強烈な日差しと青く透き通った綺麗な海に、きっと誰もが魅了されることでしょう。さて、今回はそんな沖縄の「海」に関する現在と未来に向けた取り組みのお話しです。 沖縄の海の現状 沖縄の青い海はサンゴによって支えられています。サンゴは褐虫藻と呼ばれる藻類と共生しています。共生している褐虫藻が光合成を行い、太陽光によって二酸化炭素から有機物を作り出します。このとき生産された有機物はストレスに対する防御や代謝調節などの生理的な理由から粘液として海の中へ放出され、クモヒトデや魚といった上位の捕食者に食べられます。さらに、これらの生物がより上位の捕食者に食べられるという連鎖によって、次々にエネルギーが生き物の間を移り変わっていきます。このような、食う-食われるの関係を食物連鎖といいます。それだけでなく、サンゴは、石灰質の骨格を形成することで、サンゴ礁と呼ばれる地形を形成し、様々な「生物のすみか」となります。また、台風などで波が高くなったとき、サンゴ礁が波の力を緩衝する「護岸作用」も我々人間が授かっている恩恵の一つです。こういった理由から、サンゴは沖縄の海や人々にとってなくてはならない存在であると言えます。 しかし近年、温暖化や海洋酸性化(大気中の二酸化炭素の増加に伴い海水中への溶け込みが増加し海水が酸性化する現象)といった地球規模の環境問題をはじめ、辺野古や浦添の埋め立て、赤土の流出などの開発に端を発する環境問題により、沖縄のサンゴ礁は深刻なダメージを負っています。例えば、昨年、春に終息したエルニーニョ現象※1や地球温暖化によって海水温が高いままとなり、国内最大級のサンゴ礁である「石西礁湖」の約9割が白化※2したことが環境省那覇自然環境事務所から報告されました。このような沖縄のサンゴの危機的な現状の中で、何か私たちができることはあるのでしょうか? (ニュースレター「サンゴ礁の自然環境」サンゴの運命や如何に!? 2016年9月)
写真:葉状サンゴ(枝の幅が広いサンゴ)は健全ですが、枝状サンゴ(枝の幅が狭いサンゴ)には白化が確認できます。
沖縄の未来 今年の8月10から15日に、「白化 BLEACH」というアート展が沖縄県立芸術大学附属図書館で開催されました。約4,500個に及ぶサンゴが立ち並ぶ風景は、墓標を連想させ、2050年には死滅するといわれている沖縄のサンゴ礁※3の近い未来を表現しているようです。この展示会は、Okinawa Seaside Laboratory (OSL)という、沖縄文化に根ざし、学際的技術と地域連携から新たな環境活性化システムを創造し、海洋環境の積極的保全を実現することを目的とする科学者と芸術家の集団※4によって主催されました。本事業をはじめ、多くの方々が様々なアプローチで沖縄の青い海を守ろうと活動されています。 また、ギャラリートーク:「アートで海が守れるか?」も同時開催され、今回自分も参加することができました。「沖縄の青い海を守るためにはこれから何をすべきか?」という課題についてご来場になられた一般の方々を含め活発に議論がされました。皆様の積極的に圧倒されるとともに、自分含め沖縄の海の現状についてより詳しく知っておく必要があると感じました。なぜなら、どのような問題があるのか知らなければ、どのような対策を講じる必要があるのかわからないからです。つまり、知ることが現状を打破する第1歩となります。このような活動が広がれば、沖縄の美ら海の未来は明るいのではないでしょうか
写真:約4,500個のサンゴが立ち並ぶ風景は圧巻、またライトによる陰影も趣を感じます。 最後に 沖縄のサンゴ礁だけでなく、全ての環境問題は予断を許さない状況にあります。しかしながら、これといった具体的な解決策はないのが実情です。今回のアート展ように環境問題について取り扱った芸術作品は視覚的なインパクトがあり、直感的にわかりやすく、メッセージ性が高いものです。一方で、科学的な研究は環境問題について正確な知識を蓄積します。各分野の長所を生かした総合的な環境問題に対する取り組みは強い求心力を持ち、抜本的な解決に向けての推進力になるのではないでしょうか。 脚注 ※1 [参考資料]2014-6年のエルニーニョ現象について. 国土交通省. 2017年8月21日閲覧. ※2 西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について(お知らせ). 環境省. 2017年8月21日閲覧. ※3 LIVING BLUE PLANET. WWF. 2017年8月21日閲覧. ※4 Okinawa Seaside Laboratory@okislab. httsps://www.facebook.com/okislab/ 執筆者 網田 全
沖縄の海の現在と未来
夏到来・・・! 8月といえば夏真っ盛り、沖縄においては観光のメインシーズンであり、多くの観光客で賑わっています。目も眩むほどの強烈な日差しと青く透き通った綺麗な海に、きっと誰もが魅了されることでしょう。さて、今回はそんな沖縄の「海」に関する現在と未来に向けた取り組みのお話しです。 沖縄の海の現状 沖縄の青い海はサンゴによって支えられています。サンゴは褐虫藻と呼ばれる藻類と共生しています。共生している褐虫藻が光合成を行い、太陽光によって二酸化炭素から有機物を作り出します。このとき生産された有機物はストレスに対する防御や代謝調節などの生理的な理由から粘液として海の中へ放出され、クモヒトデや魚といった上位の捕食者に食べられます。さらに、これらの生物がより上位の捕食者に食べられるという連鎖によって、次々にエネルギーが生き物の間を移り変わっていきます。このような、食う-食われるの関係を食物連鎖といいます。それだけでなく、サンゴは、石灰質の骨格を形成することで、サンゴ礁と呼ばれる地形を形成し、様々な「生物のすみか」となります。また、台風などで波が高くなったとき、サンゴ礁が波の力を緩衝する「護岸作用」も我々人間が授かっている恩恵の一つです。こういった理由から、サンゴは沖縄の海や人々にとってなくてはならない存在であると言えます。 しかし近年、温暖化や海洋酸性化(大気中の二酸化炭素の増加に伴い海水中への溶け込みが増加し海水が酸性化する現象)といった地球規模の環境問題をはじめ、辺野古や浦添の埋め立て、赤土の流出などの開発に端を発する環境問題により、沖縄のサンゴ礁は深刻なダメージを負っています。例えば、昨年、春に終息したエルニーニョ現象※1や地球温暖化によって海水温が高いままとなり、国内最大級のサンゴ礁である「石西礁湖」の約9割が白化※2したことが環境省那覇自然環境事務所から報告されました。このような沖縄のサンゴの危機的な現状の中で、何か私たちができることはあるのでしょうか? (ニュースレター「サンゴ礁の自然環境」サンゴの運命や如何に!? 2016年9月)
写真:葉状サンゴ(枝の幅が広いサンゴ)は健全ですが、枝状サンゴ(枝の幅が狭いサンゴ)には白化が確認できます。
沖縄の未来 今年の8月10から15日に、「白化 BLEACH」というアート展が沖縄県立芸術大学附属図書館で開催されました。約4,500個に及ぶサンゴが立ち並ぶ風景は、墓標を連想させ、2050年には死滅するといわれている沖縄のサンゴ礁※3の近い未来を表現しているようです。この展示会は、Okinawa Seaside Laboratory (OSL)という、沖縄文化に根ざし、学際的技術と地域連携から新たな環境活性化システムを創造し、海洋環境の積極的保全を実現することを目的とする科学者と芸術家の集団※4によって主催されました。本事業をはじめ、多くの方々が様々なアプローチで沖縄の青い海を守ろうと活動されています。 また、ギャラリートーク:「アートで海が守れるか?」も同時開催され、今回自分も参加することができました。「沖縄の青い海を守るためにはこれから何をすべきか?」という課題についてご来場になられた一般の方々を含め活発に議論がされました。皆様の積極的に圧倒されるとともに、自分含め沖縄の海の現状についてより詳しく知っておく必要があると感じました。なぜなら、どのような問題があるのか知らなければ、どのような対策を講じる必要があるのかわからないからです。つまり、知ることが現状を打破する第1歩となります。このような活動が広がれば、沖縄の美ら海の未来は明るいのではないでしょうか
写真:約4,500個のサンゴが立ち並ぶ風景は圧巻、またライトによる陰影も趣を感じます。 最後に 沖縄のサンゴ礁だけでなく、全ての環境問題は予断を許さない状況にあります。しかしながら、これといった具体的な解決策はないのが実情です。今回のアート展ように環境問題について取り扱った芸術作品は視覚的なインパクトがあり、直感的にわかりやすく、メッセージ性が高いものです。一方で、科学的な研究は環境問題について正確な知識を蓄積します。各分野の長所を生かした総合的な環境問題に対する取り組みは強い求心力を持ち、抜本的な解決に向けての推進力になるのではないでしょうか。 脚注 ※1 [参考資料]2014-6年のエルニーニョ現象について. 国土交通省. 2017年8月21日閲覧. ※2 西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について(お知らせ). 環境省. 2017年8月21日閲覧. ※3 LIVING BLUE PLANET. WWF. 2017年8月21日閲覧. ※4 Okinawa Seaside Laboratory@okislab. httsps://www.facebook.com/okislab/ 執筆者 網田 全
沖縄の海の現在と未来
夏到来・・・! 8月といえば夏真っ盛り、沖縄においては観光のメインシーズンであり、多くの観光客で賑わっています。目も眩むほどの強烈な日差しと青く透き通った綺麗な海に、きっと誰もが魅了されることでしょう。さて、今回はそんな沖縄の「海」に関する現在と未来に向けた取り組みのお話しです。 沖縄の海の現状 沖縄の青い海はサンゴによって支えられています。サンゴは褐虫藻と呼ばれる藻類と共生しています。共生している褐虫藻が光合成を行い、太陽光によって二酸化炭素から有機物を作り出します。このとき生産された有機物はストレスに対する防御や代謝調節などの生理的な理由から粘液として海の中へ放出され、クモヒトデや魚といった上位の捕食者に食べられます。さらに、これらの生物がより上位の捕食者に食べられるという連鎖によって、次々にエネルギーが生き物の間を移り変わっていきます。このような、食う-食われるの関係を食物連鎖といいます。それだけでなく、サンゴは、石灰質の骨格を形成することで、サンゴ礁と呼ばれる地形を形成し、様々な「生物のすみか」となります。また、台風などで波が高くなったとき、サンゴ礁が波の力を緩衝する「護岸作用」も我々人間が授かっている恩恵の一つです。こういった理由から、サンゴは沖縄の海や人々にとってなくてはならない存在であると言えます。 しかし近年、温暖化や海洋酸性化(大気中の二酸化炭素の増加に伴い海水中への溶け込みが増加し海水が酸性化する現象)といった地球規模の環境問題をはじめ、辺野古や浦添の埋め立て、赤土の流出などの開発に端を発する環境問題により、沖縄のサンゴ礁は深刻なダメージを負っています。例えば、昨年、春に終息したエルニーニョ現象※1や地球温暖化によって海水温が高いままとなり、国内最大級のサンゴ礁である「石西礁湖」の約9割が白化※2したことが環境省那覇自然環境事務所から報告されました。このような沖縄のサンゴの危機的な現状の中で、何か私たちができることはあるのでしょうか? (ニュースレター「サンゴ礁の自然環境」サンゴの運命や如何に!? 2016年9月)
写真:葉状サンゴ(枝の幅が広いサンゴ)は健全ですが、枝状サンゴ(枝の幅が狭いサンゴ)には白化が確認できます。
沖縄の未来 今年の8月10から15日に、「白化 BLEACH」というアート展が沖縄県立芸術大学附属図書館で開催されました。約4,500個に及ぶサンゴが立ち並ぶ風景は、墓標を連想させ、2050年には死滅するといわれている沖縄のサンゴ礁※3の近い未来を表現しているようです。この展示会は、Okinawa Seaside Laboratory (OSL)という、沖縄文化に根ざし、学際的技術と地域連携から新たな環境活性化システムを創造し、海洋環境の積極的保全を実現することを目的とする科学者と芸術家の集団※4によって主催されました。本事業をはじめ、多くの方々が様々なアプローチで沖縄の青い海を守ろうと活動されています。 また、ギャラリートーク:「アートで海が守れるか?」も同時開催され、今回自分も参加することができました。「沖縄の青い海を守るためにはこれから何をすべきか?」という課題についてご来場になられた一般の方々を含め活発に議論がされました。皆様の積極的に圧倒されるとともに、自分含め沖縄の海の現状についてより詳しく知っておく必要があると感じました。なぜなら、どのような問題があるのか知らなければ、どのような対策を講じる必要があるのかわからないからです。つまり、知ることが現状を打破する第1歩となります。このような活動が広がれば、沖縄の美ら海の未来は明るいのではないでしょうか
写真:約4,500個のサンゴが立ち並ぶ風景は圧巻、またライトによる陰影も趣を感じます。 最後に 沖縄のサンゴ礁だけでなく、全ての環境問題は予断を許さない状況にあります。しかしながら、これといった具体的な解決策はないのが実情です。今回のアート展ように環境問題について取り扱った芸術作品は視覚的なインパクトがあり、直感的にわかりやすく、メッセージ性が高いものです。一方で、科学的な研究は環境問題について正確な知識を蓄積します。各分野の長所を生かした総合的な環境問題に対する取り組みは強い求心力を持ち、抜本的な解決に向けての推進力になるのではないでしょうか。 脚注 ※1 [参考資料]2014-6年のエルニーニョ現象について. 国土交通省. 2017年8月21日閲覧. ※2 西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について(お知らせ). 環境省. 2017年8月21日閲覧. ※3 LIVING BLUE PLANET. WWF. 2017年8月21日閲覧. ※4 Okinawa Seaside Laboratory@okislab. httsps://www.facebook.com/okislab/ 執筆者 網田 全
沖縄の海の現在と未来
夏到来・・・! 8月といえば夏真っ盛り、沖縄においては観光のメインシーズンであり、多くの観光客で賑わっています。目も眩むほどの強烈な日差しと青く透き通った綺麗な海に、きっと誰もが魅了されることでしょう。さて、今回はそんな沖縄の「海」に関する現在と未来に向けた取り組みのお話しです。 沖縄の海の現状 沖縄の青い海はサンゴによって支えられています。サンゴは褐虫藻と呼ばれる藻類と共生しています。共生している褐虫藻が光合成を行い、太陽光によって二酸化炭素から有機物を作り出します。このとき生産された有機物はストレスに対する防御や代謝調節などの生理的な理由から粘液として海の中へ放出され、クモヒトデや魚といった上位の捕食者に食べられます。さらに、これらの生物がより上位の捕食者に食べられるという連鎖によって、次々にエネルギーが生き物の間を移り変わっていきます。このような、食う-食われるの関係を食物連鎖といいます。それだけでなく、サンゴは、石灰質の骨格を形成することで、サンゴ礁と呼ばれる地形を形成し、様々な「生物のすみか」となります。また、台風などで波が高くなったとき、サンゴ礁が波の力を緩衝する「護岸作用」も我々人間が授かっている恩恵の一つです。こういった理由から、サンゴは沖縄の海や人々にとってなくてはならない存在であると言えます。 しかし近年、温暖化や海洋酸性化(大気中の二酸化炭素の増加に伴い海水中への溶け込みが増加し海水が酸性化する現象)といった地球規模の環境問題をはじめ、辺野古や浦添の埋め立て、赤土の流出などの開発に端を発する環境問題により、沖縄のサンゴ礁は深刻なダメージを負っています。例えば、昨年、春に終息したエルニーニョ現象※1や地球温暖化によって海水温が高いままとなり、国内最大級のサンゴ礁である「石西礁湖」の約9割が白化※2したことが環境省那覇自然環境事務所から報告されました。このような沖縄のサンゴの危機的な現状の中で、何か私たちができることはあるのでしょうか? (ニュースレター「サンゴ礁の自然環境」サンゴの運命や如何に!? 2016年9月)
写真:葉状サンゴ(枝の幅が広いサンゴ)は健全ですが、枝状サンゴ(枝の幅が狭いサンゴ)には白化が確認できます。
沖縄の未来 今年の8月10から15日に、「白化 BLEACH」というアート展が沖縄県立芸術大学附属図書館で開催されました。約4,500個に及ぶサンゴが立ち並ぶ風景は、墓標を連想させ、2050年には死滅するといわれている沖縄のサンゴ礁※3の近い未来を表現しているようです。この展示会は、Okinawa Seaside Laboratory (OSL)という、沖縄文化に根ざし、学際的技術と地域連携から新たな環境活性化システムを創造し、海洋環境の積極的保全を実現することを目的とする科学者と芸術家の集団※4によって主催されました。本事業をはじめ、多くの方々が様々なアプローチで沖縄の青い海を守ろうと活動されています。 また、ギャラリートーク:「アートで海が守れるか?」も同時開催され、今回自分も参加することができました。「沖縄の青い海を守るためにはこれから何をすべきか?」という課題についてご来場になられた一般の方々を含め活発に議論がされました。皆様の積極的に圧倒されるとともに、自分含め沖縄の海の現状についてより詳しく知っておく必要があると感じました。なぜなら、どのような問題があるのか知らなければ、どのような対策を講じる必要があるのかわからないからです。つまり、知ることが現状を打破する第1歩となります。このような活動が広がれば、沖縄の美ら海の未来は明るいのではないでしょうか
写真:約4,500個のサンゴが立ち並ぶ風景は圧巻、またライトによる陰影も趣を感じます。 最後に 沖縄のサンゴ礁だけでなく、全ての環境問題は予断を許さない状況にあります。しかしながら、これといった具体的な解決策はないのが実情です。今回のアート展ように環境問題について取り扱った芸術作品は視覚的なインパクトがあり、直感的にわかりやすく、メッセージ性が高いものです。一方で、科学的な研究は環境問題について正確な知識を蓄積します。各分野の長所を生かした総合的な環境問題に対する取り組みは強い求心力を持ち、抜本的な解決に向けての推進力になるのではないでしょうか。 脚注 ※1 [参考資料]2014-6年のエルニーニョ現象について. 国土交通省. 2017年8月21日閲覧. ※2 西表石垣国立公園 石西礁湖のサンゴ白化現象の調査結果について(お知らせ). 環境省. 2017年8月21日閲覧. ※3 LIVING BLUE PLANET. WWF. 2017年8月21日閲覧. ※4 Okinawa Seaside Laboratory@okislab. httsps://www.facebook.com/okislab/ 執筆者 網田 全